コラム

なぜにそんなに似るのか、ロウビキ帆布ズ

2021/2/26

帆布

こんにちは。革と帆布のセレクトショプ香久山鞄店スタッフ・金平糖でございます。

今回も帆布バッグシリーズです!

帆布バッグ比較してみましたPart弐。

さて、今回も前回に引き続き帆布バッグの比較シリーズでございます。
タイトルはズバリ「いろくらべ」。

なぜこのテーマを選んだかと申しますと、このロウ引き帆布シリーズをWEBサイトでご覧になったお客様からのお問い合わせや店舗でも「色」ですごく迷われる方が多かったからです。 2色を並べて撮った写真はないので、改めて隣同士に並べてご紹介してみようと思い至ったのです。

このロウ引き帆布シリーズ入荷した当初は、私達スタッフも店舗で実物を見ていただくため商品の保管庫に取りに行った時、いつもならタグを見ずとも色がわかるのに、このロウ引き帆布シリーズは「あれっ?この色はベージュだっけ?グレーだっけ?」と、恥ずかしながらタグを見なければ自信を持てないほどでした。

帆布バッグ比較シリーズ第二弾。

まずは、ロウ引き帆布とは?ということから簡単にご案内していきたいと思います。

ロウ引き帆布は、パラフィン加工という撥水性を持たせる加工をバッグになる前の生地の段階で施した帆布のことです。しかも、当店でご案内しているロウ引き帆布は一般のパラフィン加工よりも手厚く加工(3層にわたって樹脂を塗布)されているので、想像を超えた撥水性を発揮します。

ロウ引き帆布撥水性

「撥水性」。極端に申し上げれば、無くても鞄は使えます。でも、天気は移ろいゆくもの。晴れた朝でも、天気予報では言っていなかったにわか雨もありますよね。折り畳み傘をいつも持ち歩きたいけれど、バッグのサイズによっては入らないこともあります。あと、他に持って行きたいものがあればそちらを優先しちゃいますよね。

でも、そういう時に限ってなぜか雨が降ります。まるで傘を置いて来たのを見ていた雲の上にいる誰かが指示したように降り出します。 そんな時こそ「無くても良いかも」なんて思っていた撥水性が存分に力を発揮するのです。しっかり撥水加工されているロウ引き帆布のバッグなら、安心して出かけられますね。

本当にベージュとグレーの帆布なの?

このロウビキ帆布シリーズのベージュとグレーを見た時、正直戸惑ってしまいました。淡いカーキと濃いカーキが入荷したと思ったのに、実はベージュとグレーという馴染みのあるカラー名がそこには記されていました。「あれ?」。似ているのに違う。「???」と頭に浮かびました。

まるで錯視の空間に迷いこんだような、そんな感覚を私達に与えるロウ引き帆布バッグを一同にご覧いただこうと、並べて写真を撮ってみました。

ロウ引き帆布のリュックとショルダーバッグ

すると、なんとも言えぬ写真が撮れました。この写真を見て私の中に唐突に浮かんだイメージは、「凹凸漫才コンビ」。長身のツッコミとふくよかなボケ担当のようなイメージです。どうしてもボタンがつぶらな黒い瞳に見えてしまって...。

それを具体化したいという強い衝動に襲われた私の右手は、自然と写真に吹き出しを描き、さらにはセンターマイクを描き足していました。完成した写真がこちら!

ロウ引き帆布のリュックとショルダーバッグ

気を取り直しまして。
改めてひと目でどちらがベージュでどちらがグレーかおわかりになりますか? どちらの色も、どちらのカラー名であったとしても納得できちゃいます。

似ているのにはちゃんと秘密があります。それでは、その秘密に迫っていきましょう!

ベージュとグレー、その秘密を明かします。

ロウ引き帆布ショルダーバッグACR524ベージュ

ロウ引き帆布リュックACR458グレー

なぜにそう似ているのか。 その秘密を店長より聞いた時は、そんな生地の作り方もあるのかぁ、とまだまだ世界は広いっ!(大げさ)と感じたものです。

通常は何色にも染まっていない生成りのような色合いの生地を染色していきますが、 このロウビキ帆布は、最初からオリーブ色の生地をネイビーやベージュに染めていくので単純な色合いに見えて、実は色が重なり合ったゆえに奥が深―い複雑な表情に仕上っています。

下地のオリーブ色がしっかり主張していることで、WEBサイトをご覧の方も、ご来店いただいた方も、そして我々スタッフをも惑わす絶妙なニュアンスの色に仕上がったのです。

正直、人気は僅差でグレーのほうに軍配が上がっているようです。先日も、B5サイズのショルダーバッグでベージュとグレーを交互に試着されて、第一印象で気になっていたというグレーをご購入いただきました。

その結果を聞いた漫才コンビであればツッコミ担当のベージュリュックが少し拗ねております。

ロウ引き帆布リュック

大人気の所以は、しっかりした撥水性とその丈夫さにあった

こちらのロウ引き帆布シリーズは、リピーターの方が多いロングセラーシリーズです。

丈夫で長持ちなのでどんどんと買い替えるというよりは、同じロウ引き帆布の別の形を揃えていくという方が多いようです。B5サイズのショルダーバッグの次には、ご旅行にも使えるボストンバッグをご検討いただいたりと、日常使いのバッグをロウビキ帆布で揃えていくという方もいらっしゃいます。

ちなみに我が師(香久山鞄店 店長)は20年モノのロウビキ帆布ウエストバッグを持っています。その大ベテランのロウビキ帆布バッグは、なんとウン十年前に師(店長)とともにバッグパッカーとして海外へ渡った経験がある強靭な帆布バッグです。ちなみに現在も現役。 撥水性があり軽量であるということが、旅のお供となった大きなポイントだったようです。

現在、師(店長)の帆布バッグの撥水性は、新しい状態の時よりは荒波に揉まれたゆえに少し弱くはなっていますが、使い込んだ帆布が馴染んでより使いやすい柔らかさになり、身体にますますフィットしやすくなって現在進行系で使い勝手は向上中。まだまだ活躍できそうなタフな帆布バッグです。頼もしいかぎりですね!

そんな我が師(店長)が帆布バッグを伴った旅行記も執筆しておりますので、よろしければご一読ください。前編・後編の2部作です。

【前編】 2018/12/16「帆布のバッグ、20年使ったらこうなった」

【後編】 2018/12/23「海外旅行で使える! 鞄のプロも使っている旅行用サブバッグ」

蝋引きのDIYはできるのか!

最近「セルフでロウビキ加工ができますか」とお問い合わせをいただきました。我が師(店長)も2018年に自身の手でロウソクを使って行うロウビキ加工についてコラムにてご紹介しております。

ご自身の手で愛用のバッグに撥水機能をもたせることができるのであれば、あともう数年は長く使えるかもしれませんよね。私も、撥水加工ができればいいのになぁと頭に浮かぶバッグは数点あります。

ただ、蝋引き加工は製品化する前の生地の段階で行われる工程です。しっかりと仕上げようとなると専門的な薬品や技術も必要になってきます。また製品化して複雑な形になった生地に均一に蝋引き加工を施すことはかなり大変です。かえって油分がうまく染み込まずムラができてしまう可能性もあります。 職人さんの確かな技術があってなされることでもありますので、もしご自身の手で成し遂げたい! と思われた時は、目立たないところで試して様子を見てみてくださいね。

最後までお読みいただきありがとうございました。

香久山鞄店 金平糖

今回登場した商品はこちらから購入できます。