こんにちは。革と帆布バッグ専門店 香久山鞄店 スタッフ・金平糖です。
いよいよ一年の締めくくりである、師も走る「師走」を迎えてはや2週間です。
先週12月7日(土)には二十四節気の「大雪(たいせつ)」を迎えました。 その名の通り、雪が激しく降り始めるころを指す言葉で、本格的な冬の到来を告げる日です。
そんな寒い冬には、「暖」を求めて無性に温泉に行きたくなります。 温泉が有名な観光地には、温かくておいしい食べ物が付きもの!だからこそ、楽しい!
出歩くのが辛い寒さでも、温かい食べ物を両手で持ちそれを口にほおばった瞬間の幸福感は、何度でも体験したくなります。そんな旅行をより満喫したいなという時は、どんなバッグを持って行くのかをじっくり考えます。
小さいバッグで、身軽に散策するのももちろん良いのです......。
お土産を衝動買いしたり、寒い時期は屋外と室内の出入りの時、マフラーや手袋などの厚みのある防寒アイテムを取ったり付けたりするので、すぽっと収納できる大きさが欲しいなぁといったように、出先でのいろいろなシーンを想定しながら、持って行くバッグを吟味します。
私がバッグなどを選ぶ時のモットーは「大は小を兼ねる」です。
とてつもなく大容量のものは持ちませんが、大きさで迷う時は、サイズが大きい方を買うことにしています。
また旅行のお供としては、サイズ感とともに丈夫であることも大切です。
今回は、そんな二つの条件を適えるリュックをご紹介いたします。
そのリュックとは撥水機能を持ち合わせた帆布で作られたリュックです。
「パラフィン加工」とはなかなか聞き慣れない言葉ですよね。 私も、香久山鞄店のスタッフになって初めて耳にした言葉でした。
「パラフィン」とは「ロウソク」をイメージしていただければと思います。 ロウソクを手で持つとヌルっとしますよね。そのヌルっと感を取ろうと、手を洗いに行っても水を弾いて、ハンドソープをしっかり付けて洗わないと、なかなかヌルっとした感触が取れなかったという経験はございませんか。
ヌルっとした感触がなかなか落ちないということは。 つまり、ロウによる撥水機能はかなりしっかりしているということなのです。
さらにこちらのリュックは、『コットン79A』という軽量かつ繊維密度が高い生地=丈夫な生地が使われています。
帆布が本来持ち合わせている丈夫な性質に加えて、パラフィン加工を施して撥水性をもったコットン79Aで作られているこちらのリュックなら、すこし天気がぐずつく日も、少し重たい荷物がある日も、安心して持ち歩くことができます。
パラフィン加工を施した生地の特徴として、「チョークマーク」という白線が現れます。 使用している中で生地が擦れ合ったり、揉まれたりしているうちに「チョークマーク」も変化し、独特の表情を纏っていく”生きた”生地なのです。
生地の風合いがどこかメンズ向けのような佇まいですが、メンズ・レディースにこだわらずにお使いいただける飾りっ気のないシンプルなデザインかつ使い勝手も良いリュックとなっています。
大きく開いて、物の出し入れも楽々です。
持ち手がしっかりしているのか、という点はリュック選びにおいても大事ですね。
単色だけど、ただそれだけじゃないどこか不思議で奥行きのある色合いになるには、染色方法に”ひみつ”があるのです。
その”ひみつ”とは「オーバーダイ」という染色技法で染めているということ。その技法は、元々の色の上からさらにオリーブ色を重ねて染めるというものです。 ブラックであっても「ただただ黒い」わけではなく、ブラックのその奥からオリーブ色がさりげなく顔を出しているような、まろやかな色合いに仕上がりますので、メンズの方はもちろんレディースの方にもおすすめです!
香久山鞄店 奈良本店(鞄工房山本 ランドセルショールームと併設)に、実際の色合いを確かめに来られた お客様から、「不思議な色味だね」というお言葉をいただきます。 オリーブ色を重ねていることが、シンプルな色味に深みを足しているのです。
生地同士の摩擦など使い込むほどに、ロウは少しずつ取れて薄くなっていきます。でも、またそれによって表情がひと味もふた味も変化する、魅力あるロウ引き帆布リュックとなっています。(※ロウが薄くなるとともに、撥水機能も弱くなります。その際は、通常の帆布生地のように防水スプレーなどを使ってお手入れしていただけますので、ご安心ください。)
奈良県橿原市にあります香久山鞄店 奈良本店(鞄工房山本 ランドセルショールム内に併設)にて実際に商品をお手にとってご覧いただくことができます。 (※なお香久山鞄店のWEBサイトにて、ご検討いただいてる商品に「入荷お知らせ」と表示されている場合は、奈良本店でもご用意できかねる物となりますので、何卒ご了承くださいませ。)
香久山鞄店 金平糖