鞄コラム

2019/04/08 | ミネルバボックスの革財布をエイジングさせてみた。

こんにちは、革と帆布のかばん専門店 香久山鞄店のスタッフよちこです。


今回の鞄コラム、ミネルバボックスという革でつくったお財布の経年変化をお伝えしたいと思います。鞄コラムなのにお財布のことばっかり書いてますが、これは鞄コラムです。大丈夫、そのうち鞄も更新しますよ。


ミネルバボックスってなんですか。

ミネルバボックスとは一体どんな革なのか、ちょっとご説明いたしますと、イタリアの伝統的バケッタ製法によって制作されたオイルヌメ革の一種で、もみ加工による革シボの表情が豊かな革です。この伝統的なバケッタ製法、元々はイタリアトスカーナ州で伝承されてきた伝統的なめしの技法だったのですが、手間と時間がかかるのと、近代工業化の波に飲まれ、あえなく廃れました。


キャメルの革財布の経年変化

キャメルの経年変化。使用歴6ヶ月の革財布です。

まずは定番、元気でおちゃめなキャメルが満を持して登場ですよ。先生、やっちゃってくださいよ。ところでこの色、イタリア語では何というのだろうか。なんのひねりもなく茶色(marrone:マッローネ)だったりして。こんがりと色艶が飴色に変化しております。文字通り「焦げる」という表現がピッタリとハマるような気がいたします。ちなみに当店人気No.1の色です。


失われた技法を求めて創業してみた。

さて、この失われたバケッタ製法の技法を現代に蘇らせたのが、イタリアのバラダッシカルロ社です。先代であり起業者でもあるカルロ・バラダッシさんは革学校の教授だったのですが、虚仮(こけ)の一念、岩をも通すとばかりに理論を実践に移すために設立。すでに継承する者とてなく、長く途絶えてしまったバケッタ製法を文献から復活させることに成功しました。すごいね。あと革の学校ってのがあるあたり、さすが花の都フィレンツェです。ルネッサンス情熱だよ。


バッグ

ブルーは神秘的なターコイズブルーに変貌。

ブルーの経年変化って、使ってくとどうなるのだろうか。知ってそうでわりと知らない色です。店頭で聞いても「深まります」とか曖昧な返事しかもらえなかったときもある。深まると一口に言っても、いろいろございますよね。

ミネルバボックスのブルーはどうなるのかというと、ちょっとずつ緑っぽい雰囲気がにじみ出てきます。いうなればターコイズブルーです。かっこいい言葉があったもんだよ。ところが毎日使っていると案外、色の変化に気づきにくかったりいたします。使用者本人は「え、そうだっけ?」ぐらいなもんです。でもこうしてビフォア・アフターで比較したらはっきりわかりますね。


ミネルバボックスの特長。

ミネルバボックスなどバラダッシカルロのバケッタ製法の革は、牛脚から抽出した固形オイルを使って作られます。固形オイルは液体のオイルよりも浸透しにくいのですが、じっくりと時間をかけて革に含ませることで、オイルが抜けにくくなり、手触りがしっとりしたオイルたっぷりの革となります。こうして手間ひまをかけて作られたオイルバケッタ製法の革は、簡単なお手入れで何年でもずっとお使いいただくことができるのです。


黒い革財布

ブラックの経年変化。神々しいほどの黒い輝き。

このブラックの事例では、お財布の革シボがギュッと潰れて、みごとにツヤツヤ。きっと黒革の製品をお使いの方なら「そうそうこれだよ、俺が求めていた黒は!」と思わずにはいられない素晴らしいエイジングです。正直、ブラックってどうなのと思っておりましたが、このエイジングを見て気が変わったよ。ブラック1つおくれ!


ミネルバってなんだ。とんでもない、あたしゃ神様だ。

ミネルバ(Minerva)は、詩・医学・知恵・商業・製織・工芸・魔術を司るローマ神話の女神様だとWikipediaに書いてありました。革の商品名の冠にするには申し分なさそうです。日本だったらアマテラスとかミチザネになるんだろうけど恐れおおくて使えそうにない。同じ多神教なのに。あ、でもうちも香久山鞄店って、めっちゃ日本神話がらみだったということに気がつきました。


色が変わると、大化けするレッド。

レッドって色は、とにかく目立ちます。目立ちすぎて困るので、ちょっと手に取りにくかったりいたしますが、香久山鞄店では勇気を出してはじめてのレッドをお薦めいたします。目立つ色の筆頭株主であるレッド、ファッションのアクセントとして1つ持ってみるのがよろしいのではないかと思います。ミネルバボックスのレッドなら使えば使うほどいい感じ。

この画像のようにミネルバボックスのレッドは、使っていくと色美しく、見目麗しく、驚くほどに様変わりいたします。くっきりはっきりと変わる濃いレッドに魅せられて、店舗では女性に大人気の色です。


コクがあってまろやかなイエロー。

その昔、メローイエローというジュースがありました。Mello Yelloという、およそ語感だけで付けたような清々しいネーミングのドリンク。つづりがMellowだったら、芳醇(ほうじゅん)な、とかそんな意味だけど、wが取れているため意味不明です。飲み終わった空き瓶を手りゅう弾!とか言って放り投げ合って、メローに遊んだもんだ。もしかしたら同級生の浅田くんの頭に当った気もするけど、事案にならなくてよかったよ。


芳醇さあふれるイエローの経年変化。

イエローは風水的に金運アップの色と言われておりますが、たしかに直感的にお金がドンドン貯まりそうな印象です。華やかで明るい革のお財布は、持てば気分も明るく楽しく、きっと明日はいいことあるさ。そんな気にさせてくれることまちがいなし。

しっかりした革の経年変化が味わえるミネルバボックスのイエローなら、日に日に厚みを増していくお財布とともに(?)この先もずっとお楽しみいただけます。