2019年6月28日(2020年2月24日更新)

財布・長財布

皆様こんにちは、鞄工房山本の晴之です。
前回は私が考える小銭入れの一番のメリットを紹介させていただきました!それは「財布を整理できる」ということ。
実際に私の財布と小銭入れを例にしてご説明しようとしましたが、小銭入れを使っているはずなのに私の財布は実に散らかっていたのです。
これでは説得力がない、ということで前回は皆様に、私の財布の整理整頓にお付き合いいただきました!ありがとうございました!

だいぶ片付いたと思って財布と小銭入れを眺めていると、それらの汚れまでも気になってきました……ということで延長線!
今回は私の革小物を実際にメンテナンスしながら、皆様にその方法をご紹介いたします!
お財布や小銭入れでなくても、他のアイテムにも通じるメンテナンスです!その前に、前回記事をまだお読みでない方はこちらからどうぞ!

★過去のブログはこちらから
<2019年6月27日>「小銭入れを持つメリット~財布を整理しよう~」

革製品のクリーニングからプロテクションまで

革製品のお手入れをしたことがない方からすると、クリーナーとかメンテナンスって敷居が高そうと思ってしまいますよね。
でも一度知ってしまうと実はそんなこともない。毎日しなければならないことでもありませんからね。
そして!メンテナンス入門にはぴったりのキットが香久山鞄店から発売中です!
それがこちらの「ユニタス・レザーケアキット」! このキット1つで、クリーニングからメンテナンス、プロテクションまで革のケアがすべて済んじゃいます! 私も個人的に使っております。

ユニタス・レザーケアキット

他の方法なら、

① クリーナーか専門店の力を借りてクリーニング
② クリームかオイルを使って革へ栄養補給
③ 仕上げに防水スプレーでプロテクション

といった段階を踏みますが、このキットなら自分ひとりでそれらをすべて行えるのです!
それでは、実際に私の財布と小銭入れをお手入れしながら解説していきましょう!

用意するもの

レザーケアキットの他に用意するものが少しだけございます。

お手入れ用品

キットの中には

  • クリーナー
  • クリーム
  • スポンジ
  • クリーム用クロス

が入っているので、別で準備するのは

ブラシ
柔らかい布(汚れてもいいもの)

これだけ!

手入れその1 : ブラッシング

靴などの革製品用とうたっているブラシなら何でも構いません。専用の物でなくても馬毛などの柔らかい毛を使用していれば OK!
隅から隅まで優しくブラッシングしてホコリ、ゴミを落とすのです。
次に塗るクリーナーを浸透させやすくするためです。力を入れすぎると革に傷がついてしまうので、サッサッと払うように。
特に!ステッチ部分や隅にはホコリがたまりやすいので念入りに。

お手入れ用ブラシ

気合いを入れて、財布の中の隅々までブラッシング! カードポケットの中も、おりゃー!(優しくね)

お手入れ用ブラシ

手入れその2 : クリーニング

ブラッシングの次はグレーのラベル、「レザーソフトクリーナー」の出番です。
こちらのクリーナーで黒ずみや手垢、ボールペンのインクなど、頑固な嫌な汚れを落としましょう!
付属のスポンジにクリーナーをたらし、スポンジを揉んで泡立ててください。

レザーソフトクリーナー

そしてこれをひと思いに塗りたくります! この時のポイントはブラッシングと同じく、ガシガシと強くこすらないこと。
革を傷つけないように、必ずスポンジと革の間に泡がある状態で優しくこすり洗いしてください。泡が自然と汚れを浮かび上がらせて落としてくれます。

小銭入れお手入れ

そしてクリーナーが乾く前に柔らかい布で拭き取って、風通しの良い場所で自然乾燥させましょう。

小銭入れお手入れ
小銭入れお手入れ

乾燥させている間に財布の方も。張り切って中まで洗いましたが、革を濡らしたり白い泡をつけるのってなかなか背徳感を感じますね。

長財布お手入れ
長財布お手入れ

拭き残しがあったらシミになる恐れがあるので、クリーナーを拭き取るのは乾いた布で念入りに。
黒ずみなど、革の汚れがひどければ洗って乾燥、洗って乾燥を繰り返してください。乾燥を怠って革が濡れたままだと、カビの原因にもなりますよ。
私の場合、財布を洗っているとクリーナーの泡が黄色く変色するほど汚れていたので、3回ほど繰り返し洗って汚れを落としました。
その後は次の行程であるプロテクションクリームに備えてしっかり乾燥させます。

長財布お手入れ

手入れその3 : メンテナンス&プロテクション

次に登場するのはオレンジのラベル、「レザープロテクションクリーム」とクリーム用クロスです。

レザープロテクションクリーム

このクリーム、実は革への栄養補給をしながら防水効果も保持させられる優れもの!その名のとおり、レザーをプロテクトしてくれます。
革を保護してくれます。通常のクリームに防水スプレーの効果が含まれているようなもの!なんてお手軽で便利!
なのですが、素材との相性もございます。全体へ塗る前に、目立たない場所に少量を落としてみてシミになったり色が濃くなったりしないかどうか、
一度お試しくださいね。相性が合って問題ないことが確認できたら、いざ!
塗り方はとっても簡単。クロスに少しのクリームを染み込ませ、革へ均一に塗り込むだけ。

小銭入れお手入れ

財布も同様にヌリヌリ。大量に塗りつける必要はなく、表面がちょっと湿るぐらいがちょうどいいです。

長財布お手入れ

隅なの塗りにくいところの塗り残しや、逆にクリームがたまってしまうステッチ部分に注意しながら塗ってください。
塗り終わったら仲良く自然乾燥させ、乾ききったら軽く乾拭き、以上で完了です!
メンテナンスする前よりもアイテムそのものに少し艶が出て、その変化も気持ち良いのです。おつかれさまでした!

財布のお手入れ

お手入れの頻度とお手入れに適する革の種類

このメンテナンスキットをつくられているユニタスさんは、革製品を購入して初めてそれを使う前にまずプロテクションクリーム、
使い始めてからは基準として年に2~3回ほどのクリーナー、プロテクションクリームの使用を推奨されています。
その他のクリームを使用される際は、革製品が乾燥してカサついてきたぐらいがお手入れの頃合いです。

ところで今回、革のメンテナンス方法を紹介しましたが鞄工房山本の鹿革製品やブライドルレザーにはこちらのキットのご使用はおすすめできません。
ご存知の通り鹿革は牛革に比べて水分や油分でシミが付きやすく、ブライドルレザーもヌメ革なので同様の理由です。
しかもシミが付くとそれらは落ちないとお考えください。どちらも極力傷や水などの汚れをつけないように使用していただき、
もしも付いてしまった場合はそれらを味わいと捉えていただきたいと思います
(BC シリーズの牛革部分はクローム鞣し、このメンテナンスキットをご使用いただけますよ)。
今回の情報をお読みいただいている方々は革製品をお好きな方が多いのだろうなと思い、今回はこちらのユニタス製レザーケアキットを紹介させていただきました!
大切な革製品、永く綺麗に使い続けたいですものね。ギフトにも使える小さなサイズでもありますので、
気に入っていただけましたら是非ともこちらの商品、お買い求めくださいませ!

ということで、勢いに乗ってクリーナーやクリームを使って革製品のお手入れまでしてしまいました。
元々私が言いたかった小銭入れのメリットは皆様に伝わりましたでしょうか?小銭入れを持つメリットと革製品のメンテナンスはあまり関係ないような気がしますが……
それは置いといて!本日を機に、私も小銭入れのメリットを十二分に発揮できるような、お財布のスマートな使い方を心がけたいと思います!
このスタイルを保ちつづけるために!

小銭入れと長財布

めちゃくちゃスッキリ綺麗になりました!
小銭入れを持ってこなかった方々もこの機会に、一度見てみてはいかがでしょうか!