こんにちは、革と帆布のかばん専門店 香久山鞄店スタッフのよちこです。
今回の鞄コラムは「仕掛けて仕損じなし、革財布のキズを消す」ってことで、大人の本革ライダースウォレットのキズを直せるかどうか。この難題に挑戦してみたいと思います。
今回の検証に使った道具たち。
今回の検証にあたって用意するのは、こちら。お財布(大人の本革ライダースウォレット)と、革のメンテナンス用クリームブリオ、そしてつまようじです。最初の2つまでは、まだわかる。だが3つめのつまようじってのは一体なんなんですかね。
先端恐怖症の私にとっては、もはや地獄に等しい画像ですが、これも仕事だからと羊のように泣きながらシャッターを切りました。アーアーアーなんにも見えませんよ。
財布についたキズを消す。
つまようじで革をひっかいた!
こんなところに傷あったっけ?ぐらいのキズでは気づいてもらえないかもしれないので、つまようじを使って「仕掛けて仕損じなし」と一筆計上。こうしてできたキズはすり傷以上、裂傷未満といったところ。思ってたよりもキズがついてしまいました。
革の救世主、ブリオクリーム登場。
革のちょっとしたキズには、革用クリームを塗るとうまくいくことが多いです。ということでまずは、革のお手入れクリーム Brillo(ブリオ)を塗ってみたいと思います。だが今回のキズは、ちょっとどころではない。つまようじで深く刻まれたキズにも、ブリオクリームは効くのだろうか。
ブリオクリームをブリブリと塗ってみる。
布に取って少しずつ塗り込んでいきます。勝ってくるぞーと勇ましくー!
クリームのつけすぎにご注意ください。
と書いてみたけど、撮影映えさせようとたっぷり盛ってしまったので、たれてしまいました。は、早く革の中に浸透させなくては。
つけ過ぎという初心者にありがちな失敗ですが、このクリームよく伸びるので、そんなミスさえもリカバーしてくれる頼もしい存在です。ブリオクリームはこれから初めて革のお手入れを始めるぞという人にもおすすめのクリームです。
塗ってみたけど、ちょっとダメだった。
ブリオクリームを塗りたくってみたものの、肝心のキズは消えて…いませんでした!まだうっすらと見えとりまんな。
クリームでも消えない傷をどうやって消すのか。じつはだれでも簡単にできる方法があるので、それをご紹介したいと思います。
意外!それは指!
こんちわ、ボクきつね(影絵)。30年ぶりにきつねをやったら指が悲鳴を上げました。この指が、革のキズ修復には十分な効果があるんです。小結技ですが知っといて損はないので、覚えといてくださいです。
出た!いま必殺の、指アイロン。
必殺とか偉そうに名乗っておりますが、指を革の裏から力任せにグリグリするだけです。なんという力技だ。こんなんじゃファミマガには掲載できないと思ったのですが、ファミマガはもうなかった。
そのうち、革のキズ、指アイロンとかの検索でこの記事が上位表示されるようになったらどうしようとか思いましたが、それこそいらぬ心配というものだ。
指アイロンしたら革のキズが消えた!
指アイロン処置後の革財布です。やばい級のキズでも指アイロンで完全に消し去ることができました!
『革財布のキズ、なんぼのもんじゃい!』
結論:クリームでは消せないキズは指アイロンで消せる。
指でグリグリやりすぎると革が伸びるので気をつけてくださいね。伸びます。