皆様こんにちは。
いつも鞄コラムをお読みくださりありがとうございます。
季節ごとのアイテムや新商品のご紹介も楽しいものですが、香久山鞄店では「ずっと愛用したくなる」商品を揃えることも大事なモットーのひとつ。
そこで、長年ご好評頂いているアイテムの魅力をすこしずつおさらいしてみます。
何年か使った後、2代目として同じものをご購入してくださるお客様もいらっしゃるこれらの商品。秘密を探っていきましょう。
香久山鞄店を代表するシリーズのひとつ、柿渋染め
柿渋染め帆布は、合計14型を揃えている、香久山鞄店のド定番です。8年に渡り愛されてきた、そのひとつひとつをコラムでご紹介していきます。
ところで、定番となるまで愛されるには、
・飽きの来ないデザイン
・頑丈な作り
・使いこなしていい味が出る
・他であまりない何か(この場合素材)
といった、いろんな条件が必要になってきます。と書きながら……
なんか理屈っぽい!
方向転換。第一回は、柿渋染めシリーズの中で、というより香久山鞄店全商品のなかで私が一番好きで、買いたい鞄をご紹介することにしました。
こちらです!
渋柿家・柿渋染め帆布ショルダーボストン cl-kact003
タイトル改めまして「欲望の柿渋」
だとなんかおかしいですね。じゃ女性誌風に
「欲しい☆買いたい!柿渋染めショルダーボストン☆」 ……ポップすぎて実物の渋さと合わないです。ではこれでどうだ:
「私が柿渋染めショルダーボストンを欲しい8つの理由」
結局まあまあ理屈っぽい。どうせ理屈っぽいなら、またしても箇条書きにしてご説明してしまいます。
1. 色と風合いが好き
これは、理屈ではありません。レンガ色で、自然なムラがあるのが大人っぽい。季節も問いません。和テイストもあるにはあるのですが、コテコテじゃないところが良い。
2. 軽い
わたくし、先程からこの鞄をバッグではなく「鞄」とよんでいるのですが、この堂々とした頑丈な感じ、まさしく「鞄」と呼びたくなってしまう。それでも実際の重量は控えめなのが嬉しい。
3. 痒いところに手が届く内側ポケット
やたら潔く、大きいポケットが3つ内側にあります。その仕様が心憎い。PCにも対応しています。
4. 外ポケットのサイズも申し分なし
これもツボです。正面には全幅ポケット+小物ポケット。巷のバッグの小物ポケットに手を入れた瞬間、「浅っ!」と突き指をしそうになったことはありませんか。この小さいポケットは深さ16.5cm以上、手も小物も安心して入れてください!
そして、口が32.5cmある幅広ポケット。こういう大きなポケット、裏側だけに付いていることもよくあります。こちらは両面。B5がすっぽり入ります。
5. 気軽な服装にも、仕事でジャケット着用のときにも使える
素材の印象だけではカジュアルに見えるかもしれません。でも、この生真面目に作られたところと、形が保たれていることから、きちんとした服装にも合います。帆布バッグとしては比較的縫い目がこまかいところも、印象に関係しているかもしれません。細かいのは私の方でしょうか?
6. デリケート過ぎない(取扱いにさほど気を遣わなくて良い)
ここだけの話、わたくしガサツなんですの。オホホホホ。
という方にも安心。素材は、汚れが目立たない色でかつ丈夫。そしてしつこいようですが頑丈に作られています。
底鋲も付いています。
7. 大きすぎないサイズ
普段遣いに最適な大きさ。でも1泊旅行もOK。A4フラットファイルもはいります。
私が良いと思うのは、沢山物が入るのに、「あらまー、おっきい鞄持ってー。」みたいにならないところ。お分かりいただけますでしょうか。
8. 万が一のためにショルダーストラップが付いている
万が一とはなんぞや?一泊旅行とか。なあんだ、一泊旅行か。
いえいえ、帰りは荷物が増えますよー。サブバッグを持っていって、この鞄は帰りはショルダーとして使いましょう。
これが私の柿渋染ショルダーボストンを欲しい8つの理由です。
今思い出しましたが、
“Sixteen Reasons (Why I love you)” っていう歌がありますね。
柿渋染ショルダーボストンさん、半分しか無くてすみません。でも欲しいです。
柿渋が好きなのは、人間だけではありません。まだ小さくて青い柿の実にさっそく貼り付く。重力もなんのその。
あ。もうひとつありました!
9. 茶道のお稽古に持っていけそう
激しく個人的な理由。わたくし、着物修行中で茶道を習いたいのです。
お稽古には意外と荷物が多いらしい。 最低限でも
〈扇子(せんす)・ 帛紗(ふくさ) ・古帛紗(こぶくさ) ・懐紙(かいし)・菓子楊枝(かしようじ)・ 帛紗ばさみ 又は 数奇屋袋(すきやぶくろ)・正座椅子(!)〉
これは、スッキリ持たないとせっかく頑張って着物を着ても残念なことになりそうです!
風呂敷修行もまだまだなので、ここはちゃんとした鞄に助けてもらいましょう。
日本伝統の技法で染められた生地、というのもその場にぴったり。
と、じっと鞄を見ながら書いているうち、余計に欲しくなりました。がんばります。
香久山鞄店 二見