こんにちは。革と帆布のかばん専門店 香久山鞄店スタッフのよちこです。
今回の鞄コラムは革のお財布です。鞄コラムといいながらも、なぜかお財布を取り上げております。そもそも「革と帆布のかばん専門店」といいながらも、香久山鞄店ではちゃっかり財布まで売っております。「かばん屋が選んだお財布」というわけです。ちょっと特別な、なかなかオツな感じがいたしますね。バッグ選びと同じ基準で選んだ香久山鞄店のお財布は、どれも素材と作り方にこだわっております。プレゼントギフトや自分へのご褒美に、ぜひご検討くださいませ。
かばん屋が選んだお財布です。
さて、この鞄コラムでもたびたび取り上げている 大人の本革ライダースウォレット og31008ですが、革の経年変化の進み方について、未使用の商品と1ヶ月くらい使ったものを比較してみました。
革のお財布(本革ライダースウォレット)の経年変化を比較した。
右が新品のもの、左が1ヶ月ほど使ったものとなります。
1か月の使用ですが、さっそく経年変化が生じ始めております。ここからさらに変わっていくのがとても楽しみです。機会があればまた経過をお伝えしていきたいと思っております。
経年変化の秘密は革の作り方にあり。
牛革ではなく、馬革という選択。
本革ライダースウォレットは馬の革で作られたお財布です。牛に比べて馬は運動量が多いため、脂肪が少なくて繊維がしっかりと詰まった革となります。アスリートの体型をイメージしていただくと分かりやすいかもしれません。馬の革は薄くてたいへん丈夫なのです。
ピット槽タンニンなめしの馬胴皮(ばどうかわ)
本革ライダースウォレットには馬胴革(ばどうかわ)という革を使用しております。馬胴とは文字通り、馬の胴体部分の革です。姫路にある馬革専門タンナー新喜皮革の100%植物性タンニンのピット槽でじっくり鞣(なめ)すことで、経年変化がしっかり味わえる馬のヌメ革となっております。経年変化の風合い、味わいの奥深さは100%植物性タンニンのピット槽なめしのヌメ革ならではといえます。
仕上げのオイル加工
この薄くて丈夫な馬革の繊維の奥まで、しっかりとオイルを染み込ませることで、独特の艶感とムラ感が生まれます。さらにお客様ご自身の手で使い込んでいくことで、革の繊維層内部のオイルがゆっくりと染み出して独特の風合いを醸し出します。
まとめ
本革ライダースウォレット、ヌメ革の経年変化をまとめてみました。
- 1.繊維が細かく厚みのある馬胴革を使用。
2.ピット槽で数ヶ月かけてじっくりと作る100%植物性タンニンなめし。
3.革の繊維の奥まで染み込ませたオイル加工仕上げ。
この3つの要素が絶妙に混ざりあうことで、本革ライダースウォレットには、お使いいただくほどに素晴らしい経年変化が生じてまいります。今回はブラウンをご紹介いたしましたが、ブラックはブラックで、ブラックレザーと内装のレッドの切り返しが艶っぽくてカッコイイですよ。