今回は、帆布の加工方法の1つであるバイオウォッシュ加工について語ってみたいと思います。バイオって言うけど、何やのそれ。
バイオの力を借りて、酵素アターック!
バイオウォッシュ加工とは簡単にいうとセルラーゼ分解酵素を使って生地の繊維を分解させる、いわば微生物作用の工学的利用としての加工方法であり…
ちょっと待って。めっちゃ難しい。
酵素とか分解とか理科の授業で習ったような気がするが、難しくってよく分かんない。やっぱりうちではそういう説明はやめとこう。
えーとあのですね、微生物に帆布の生地をムシャムシャ食べてもらうんです。なんせ繊維を分解する酵素ですから、三度の飯より繊維が大好物ってなわけですよ。せっかくの帆布に虫食い穴があきそうな気もしますが、そんなことはないので大丈夫です。
本当に大丈夫なのだろうか?バイオ帆布の強度を検証
バイオウォッシュ加工は、酵素減量加工という異名があります。その名前が示すとおり、バイオウォッシュ後は元の重量から数%程度、軽量化されます。軽くなるってのはいいことですね。でも軽量化したぶんはセルラーゼ酵素に食べられちゃうってことかぁ…
説明すればするほど、不安要素がジワリジワリと高まってまいりました。ここはひとつ、安心してお使いいただけますってことをしっかり証明しなくては。
親の仇とばかりにエンヤコラと引っ張ってみても、ちぎれません!
バイオウォッシュ加工をすると、あたかもヴィンテージジーンズのような独特の使い込んだ風合いを生じさせるため、奥ゆかしくも、おしゃれなアンティーク感が加わります。
上がバイオ前、下がバイオ後の状態です。
お使い初めからこなれた風合いがあるため、コーディネートも気楽なもんです。オシャレも楽にいきましょうよ。
繊維を柔らかくさせる効果もあるため、帆布特有の、あの武骨なゴツゴツさがなくなって手触りもよく、かばんとして使いやすい柔らかさになります。
本来なら長い時間をかけて鞄と付き合わないとえられない体験を買ったその日から体感できるってのはうれしいですよね。
唯一の欠点と言っちゃうとアレなんですけど、この「バイオ帆布」って名前がちょっとダサい。ダサいという自覚はあります。ってことで、だれかこの帆布にわかりやすくてカッコイイ名前を考えてください。