こんにちは。革と帆布のかばん専門店 香久山鞄店スタッフのよちこです。
ショルダーバッグとは、その名前のとおり、肩に掛けるタイプのバッグのことです。
当然といえば当然ですが、ショルダーバッグには肩にかけるための肩ひもがもれなく付いています。なければただのバッグです。
ただのバッグでないことを知り、安堵の表情をうかべるショルダーバッグたち。
あれをショルダーと呼ぶのか、ベルトと呼ぶのか。ストラップという、なかなか洒落た言い方もございます。呼び名はいっぱいありますけど、用途は一つ。肩に掛けて持ち運ぶことことで両手がフリーになるからとても便利ですね。
ショルダーはなぜカジュアルなのか。
さてこのショルダーバッグ、どういうわけかカジュアルっぽいイメージがあります。なぜショルダーバッグがカジュアルなのか、それを言葉で説明するのは難しいのですが、バッグは手で持つものというイメージがあるからじゃないでしょうか。
昔のニュース映像を見ていると高度成長期あたりを境に、いわゆる抱え鞄と呼ばれる手さげの鞄を持ち歩く人が増えた印象を感じます。どうもこの頃からバッグ=手さげという図式が生まれたのではないだろうかというのが、私の意見。誰か真実を知っている人がいたら教えてください。
たとえばスーツ姿でショルダーを使うと、せっかくのスーツのシルエットがグチャグチャに崩れてしまいます。スタイル的にちょっとこれは……通勤時はともかく、相手への第一印象が大事なビジネスシーンでは、スーツのシルエットを崩してしまうショルダーはお控えくださいませ、という感じがいたします。
でも、ふだん使いならショルダーバッグが大活躍することまちがいなし。お休みの日にはショルダーバッグを大人らしくスマートに使ってみたい!!ってことで今回の鞄コラムは、大人のショルダーバッグの選び方について書いてみました。
天然素材はいいものにみえる。
大人っぽいか、子供っぽいかは、まず身なりから判断されるのではないかと思います。大人の持ち物というからには、まず第一に質が良いものであることが大切。結論からいうと、良いものかどうかを決めるのは素材感です。たとえば同じ形のバッグだったとしても、素材が良いもののほうが印象に残るし、好感度もグッと高まります。
天然素材には他の素材にはない、独特の風合いの良さがあります。俺、いいもの知っているよ、と口に出さずに相手に伝えるのが大人ですこの奥ゆかしさがカッコイイのです。(別名を、あいつスカしやがってともいう)。
悩んだらシンプルな形を選ぶ。
次に大切なのは、バッグの形です。シンプルな形であればあるほど、物の良し悪しがはっきりわかります。縫製や仕上げにどれだけ手を掛けているか、小さいですが、これら1つ1つが積み重なることで製品の完成度が高まります。
シンプルな表情の帆布バッグですが、とても良く馴染みます。
自分でものを作るとだんだんわかってくるのですが、シンプルな形と素材の良さには、一定の相関関係があります。シンプルな形には素材の良さが求められるし、素材の良さを引き立ててくれるのはシンプルな形でもあるからです。
ぶっちぎりで超越する例外もありますが、なるべくシンプルな形のバッグを選べば、まちがいは少ないと思います。
カバンの中身は腹八分目。
何でも詰め込めるバッグというのは便利ですが、パンパンに膨れ上がったバッグというのはスマートではありません。自分の持ち物をしっかり把握し、必要なものだけを持ち歩く。大人にはそんなスマートさが欲しいものです。
この画像のショルダーバッグは明らかに詰めすぎです。
バッグの中身が「必要なもの」か「不要なもの」なのか、見直してみるのも大事です。毎日持ち歩いているけど、案外いらないものが多いかもしれません。
必要なものが持ち運べる大きさで、「大きすぎず、小さすぎない」ことが重要なポイントです。体の大きさに合ったバッグを選ぶとスマートに見えます。